もとイエモンのヴォーカル、今はソロとして活躍中の吉井和哉。 本書は、イエモン結成&デビューから、バンド解散、そしてソロに至るまでの、彼のロックンロール人生を綴った半生記です。 ただし、自伝といっても吉井和哉自身が書き下ろしたわけではなくて、音楽評論家で現ロッキング・オン社長の渋谷陽一氏のインタビューを受けての語り下ろしという体裁をとっています。 その内容は、タイトルの「失われた愛を求めて」からも察するとおり、単なる自身のバイオグラフィ的なものではなく、「父の死の記憶から始まる幼年時代、暗黒の思春期、イエロー・モンキー全盛期、そして結婚、子育てといったプライベートまで」、吉井和哉という人間の内面をさらけ出した赤裸々な独白となっています。 ザ・イエロー・モンキー。 初めて彼らをブラウン管を通して見たのは、私が大学生の頃、確か5thシングル「Love Communication」のPVだったと思います。 高校時代のBOØWY熱も落ち着いて、なんとなく当時の流行の音楽を聴き流していた私の目に映った、妖艶な毒気と色気を放つ吉井和哉こと“LOVIN”の容貌は、頭の先からつま先まで電流が走り抜けるような衝撃で、今振り返ると、まさに私の遺伝子に組み込まれていた生来の嗜好性(謎)が覚醒した瞬間だったように思います。 それからは、過去のイエモンのCDを買い漁り、ファンクラブに入会し、どっぷりとイエモンの深みへはまっていったのでした(^^;) そんな、東三河(愛知県東部)一のイエモンファンを自称していた私(笑)ですが、実は本書を読んで初めて吉井和哉がデビュー当初から結婚していたということを知りました。(だめじゃん) 当時夢中で聴いていたアルバム、足しげく通った(でもないか)ライブ、バンド解散の真相。。。一ファンとしてある程度は分かったつもりでいた私の想像とはかけ離れた、そのときどきの彼の心境や抱えていた悩み、心の葛藤などを知るにつけ、ただもう、そうだったのかぁ…としみじみ感じ入るばかりでした。 ステージの上では煌びやかに着飾ったロックスターであろうと、その裏側にはやっぱり同じひとりの人間としての日常があるわけで、音楽とは全く関係ないことで悩んだり苦しんだりもすれば、可愛い娘の運動会だってそりゃ行くし、いくら売れて有名になったからって、それだけで心の喪失感が埋まるわけじゃないんだろうな、と。 ぶっちゃけ言うと、ソロになってからの吉井和哉よりもイエモンのLOVINのほうが好きな私にとっては、活動休止前の東京ドーム公演を振り返って、「最後の東京ドームのライヴは死んでた」「とにかくこれをやったら終われる」という言葉には正直ショックでしたが、誰でも成長するにつれて同じところに止まってはいられないし、自分を偽って続けていったとしてもそれはやっぱり違うから、吉井さんの選んだ道は、吉井さんにとっての正しい道だったのだと思います。 だからこそ今があって、こうして当時を振り返って話すことができるってことだしね。 イエモンファン、吉井和哉ファン、必読?です☆
1991年にインディーズ・レーベルからリリースされたイエモンの初アルバム。 まさにイエモンの原点、これを聴かずしてイエモンは語れません。 「JAM」、「LOVE LOVE SHOW」、「BURN」あたりのヒット曲を連発していた全盛期に比べると、まったくイメージの違う、ダークで内向的で社会への悪意と憤懣が爆発する寸前のような異様なエネルギーに溢れたアルバムです。 ちなみに、先の東京ドーム公演でアンコールの最後に演奏された「WELCOME TO MY DOGHOUSE」は本作に収録されています。 この頃は吉井和哉のオカマ・キャラも全開です(謎) 華やかに見える道化師の 黒い見せ物小屋へようこそ 〜「WELCOME TO MY DOGHOUSE」 ![]() |
先日、本屋でふと目にとまり、手にとってぱらぱらと読んでみたところ、あまりに笑いがとまらず、思わず買ってしまいました。 社会に出ると切っても切れないのが人間関係。 気の合う同士で楽しい会話に花を咲かせたり、皆で協力して一つの仕事を成し遂げたり、 なかには自分の人生を変えるような素敵な出逢いがあったりする半面、 ときには煩わしく感じたり、ストレスの種になったりすることもよくある話。 でも人は決してひとりでは生きてはゆけないもの。 正直、私もあまり社交的な性格ではないし、人間関係が得意なほうではありません。 好きな人と話をするのは大好きなんだけど。。。 そんな、他人との良好な人間関係を築き、その人のことをもっとよく知っていこうとする上で、最初の取っ掛かりとなる参考データ、予備知識、こころの準備。。。先入観は持つまいと思いつつ、なんだかんだついつい気になってしまうのが、相手の血液型。 もちろん最初の会話でいきなり血液型を聞くような真似は致しません。 ちょっと落ち着いたところで、さり気なく、何気なく、ね。 でも、それを聞いたからって相手の見方が変わってしまうということはなく、 あくまでも、参考データ、予備知識、こころの準備、です。 本書は、よくある血液型の性格判断もしくは相性判断といったタイプの本とはひと味違い、その血液型にありがちな行動や思考パターンが、日常の各シチュエーション別に箇条書きされていて、自分に当てはまる項目のチェックボックスにチェックを入れていくと、最終的に自分の「説明書」が完成するという構成になっています。 で、これがまた、各項目の文章がすごくユーモアたっぷりに面白く書かれているうえに、A型の核心的な本質を鋭く突いている感じで、「そうそうそうっ」と思わず頷きたくなったり、とにかくもう可笑しくて笑えます。 ちょっとだけご紹介すると、 □几帳面。じゃないよ、ホントは。めんどくせと思っている。 □「全然ヘイキ」なフリがうまい。 □引っ越したくない。ココに居たい。動かないもん! □常に360度、気を配るレーダーがついている。 □失敗を指摘されるのがイヤだ。だから完璧を期する。ゼンゼンだけど。 □細かいことをけっこう気にする。でも「気にしてません」風。小さいと思われるから。 □いきあたりばったらない。出たとこ勝負らない。予定にない行動はなるべくとらない。 □まじめ。だからこそ枠を飛び越えたい。でもできない。 □クセに、1度飛び越えたら飛びっぱなしー。2度と帰ってこない。 □失敗するとドン底。 ごはん? 今いらない……。 □自分の主義? 曲げません。曲げたフリするだけー。 □執念深い。ずっと忘れない。忘れてないよ。あのこと。20年前だったよね。 □ずるや卑怯な真似はヤダ。 □「今、自分だけ楽しようとしたっしょ?」的なヤツを、コノヤロ! てんめぇぇ、と思う。 □「ルールは破るためにある」って、なに言った今! なんだその一瞬ダマされそうな理屈。守るからルールでしょうがっ。 □どう見ても無理なことは最初から引き受けない。無理だから。 □整理整頓が得意。だけど自分の部屋は散らかっててもいい。 □遊びの恋愛は、なんかヤダ。し、できない。 □A型の気持ちが手に取るように分かる。 て、いっぱい紹介しちゃいましたが。。。 人口比率的には多数派なんだけど、なんだかいつも損をしてばっかりな、心優しく?愛すべきすべてのA型のアナタに捧ぐ一冊です☆ ちなみにB型の方にも同シリーズのB型版がありますので是非どうぞ♪ (O型、AB型は今後シリーズ化の予定とか。。。) ![]() |
今日、5月2日はhideの命日。 今年でちょうど没後10年、あれからもうそんなに経つんですね。。。 何やら今回は味スタでイベントも開催されるようで。 そんな、今でも多くのファンやアーティストから愛され、リスペクトされるhide。 本書は、彼の実弟であり、パーソナル・マネージャーでもあった著者が、弟の視点からみた兄・松本秀人、そして人間・hideの生き様について綴った追悼の手記。 仕事のことで何度も殴られて、hideのことを忌々しく思っていたこともあったという著者が、兄のことを「hideさん」と呼び、兄について語るその言葉の行間からは、兄に対する尊敬と親愛の気持ちが伝わってきます。 「いいか、人間としての最低ラインのところは、完璧にやんなくちゃ駄目だぞ。じゃないと、こんな頭で、こんな仕事やってんだから、世の中通用しない。バカにされるぞ」 挨拶をしっかりすること、時間に遅れないこと。 当たり前のことですが、自分を振り返って思わずハッとさせられます。 そんな仕事に対する厳しさの裏には、音楽に対する真摯な思いと、ファンを大切に思う気持ちが込められていて、hideの真っ直ぐな人柄が窺えます。 仕事の上では兄弟ゆえに許されない甘えがある半面、兄弟だからこそ大事なところではお互いに信頼し合えることもあったんだろうと思います。 私にも歳がひとつ違いの兄がいますが、もうずっと疎遠な関係になってしまっていて、ふとしたときに心痛くなります。まぁ、悪いのは私のほうですが。 hideの死から2年後、彼の故郷、横須賀にオープンしたhide MUSEUM。 私も一度だけ足を運びました。 そのオープンを3時間後に控え、建物の前には既に約2000人のファンが開場を待っている。 「もう開く、時間がないよ。でもいいよね、これで。hideさん・・・・」 hideモデルのギター模様のジッポです。普段はちょっともったいない気がして使えませんが。 hideらしいポップなデザインです。 可愛いっしょ♪ ![]() |
ゆうべ、またマンダレーに行った夢を見た― という書き出しで始まる、英国の女流作家ダフネ・デュ・モーリアが1938年に発表した、秘めやかで魅惑的なゴシックロマンの香り漂うサスペンス・ミステリーです。 大学の頃に読んで、あらすじはほとんど忘れてしまっていたのですが、作品の雰囲気は妙にずっと印象に残っていて、今回、本屋でその新訳が出ているのを見つけて再読しました。 ちなみに現在、日比谷で本作のミュージカルも上演中のようですね。 物語は、主人公の“わたし”がとあるホテルの一室で、かつてのマンダレーで過ごした夢のような日々を回想していくところから始まります。 「まっすぐのショートヘア、白粉もはたかないいかにもうぶな顔、不似合いな上着とスカートに、自分で編んだセーターを着て、ヴァン・ホッパー夫人のあとについていく、臆病で落ち着きのない仔馬のようなわたし。」 雇い主である夫人とモンテカルロに滞在していたわたしは、海難事故で妻を亡くした貴族のマキシムに出会い、イギリスのマンダレーと呼ばれる地所の大邸宅に後妻として迎えられる。 しかし、マンダレーでわたしを待っていたのは、いたるところに色濃く残されて漂う、才知と美貌のベールを纏った先妻レベッカの影。 そして、今なおレベッカを崇拝する家政婦頭、ダンヴァーズ夫人の冷たく敵意に満ちた視線。 門から奥深く続く私道、庭に咲き誇るツツジの群生とバラ園、優雅で美しく完璧なシンメトリーをなす屋敷、食卓を埋め尽くす豪華な料理、芝生の彼方に広がる海岸線、林の中をひっそりと静かに流れる〈幸せの谷〉、華やかで盛大な仮装舞踏会、大きく斜めにかしいだRの文字。。。 何もかもがこれまでと違うマンダレーでの生活に戸惑うわたしは、次第にマキシムの自分に対する愛への不安と、レベッカへの狂おしい嫉妬に苛まれていく。 やがて、マンダレーの海岸の湾で船が座礁したことをきっかけに、湾の底からレベッカのヨットが発見され、キャビンの床には既に葬られたはずのレベッカと思しき白骨死体が。。。 マキシムが胸の奥に抱えた秘密とは。 そして、レベッカの死の真相とは。。。
“レベッカ”繋がりということで。 このアルバムも当時すごくよく聴いていました。 「フレンズ」、ヒットしましたよねぇ。。。懐かしい(@_@) NOKKOも最近全然見ないけど、まだ音楽活動は続けられているようです。 そう言えば、今週のスマスマでバービーボーイズが一夜限りの復活をされていましたね。 思わずビデオ録画して見ちゃいました。 でもやっぱりちょっと歳は隠せなかったかな^^; ![]() |
おとうさんからは、夜の匂いがした― 先般の第138回直木賞受賞作です。 北海道、紋別の暗い冬の海から逃げてきた父と娘。 現在から過去へ遡っていく構成をとりながら、近親相姦の禁忌に溺れていくふたりの深い愛と絆のかたちを描いています。 読んだ感想をひとことで言うならば、衝撃、でしょうか。。。 感じ方は人それぞれだと思いますが、ねっとりと絡みつくような語り口で、ときに生理的な不快感をもよおしつつも、その粘性に引っ張られるように読み終えたという感じです。 越えてはならない一線を越えてしまったとき、人は、善悪の彼岸を越えた狂気に取り憑かれてしまうという恐さ。 それは、もう後戻りのできない修羅の道。。。 正直共感はできませんでしたが、何か得体の知れないエネルギーを感じさせる作品です。
一方、一時は本命と目されながら、惜しくも受賞を逃してしまった直木賞候補作。 ちなみに本作は、宝島社の2008年版「このミス(このミステリーがすごい!)」で国内グランプリを獲得した作品です。 戦後闇市から全共闘時代、そして現代まで、父から子へ、子から孫へと受け継がれる父と祖父の死の真相をめぐる親子三代の警察官人生の陰影を、シリアスで重厚な筆致で描ききった大河小説です。 最近では、警察小説というのがミステリのひとつのジャンルとしてすっかり確立された感がありますが、本作はまさにその王道にして傑作と言えるでしょう。 全体的に陰鬱で重苦しい雰囲気はありますが、ぐいぐいと引き込まれてしまいました。 そして、最後までずっしりきた後に迎える爽快なラストがとても印象的です。
でもってこちらは、「警官の血」に次いで「このミス」国内第2位に選ばれた、桜庭一樹の「赤朽葉家(あかくちばけ)の伝説」。 「警官の血」が父と息子の親子三代の物語であるのに対して、こちらは母と娘の親子三代の物語と、不思議な偶然のシンクロです。 千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。。。 なんだか妖しくて幻想的な雰囲気漂う鳥取県のとある山村を舞台に、“だんだんのてっぺん”旧家・赤朽葉家に嫁いだ、未来を見通す力を持った万葉(まんよう)から続く女三代記。 確かにミステリと言えばミステリですが、「警官の血」のような重さはなくて、どこかユーモアのある小気味よいテンポと、独特なセンスを持った言葉で紡がれていく物語は、読んでいてとても楽しかったというのが素直な感想です。 子供時代の万葉の描写が、なんとも愛くるしい感じです。 ラストのくだりの1節が物語のすべてを集約しているようで、温かく美しい世界の景色が、心地よい余韻となって胸に残ります。 ようこそ。ようこそ。ビューティフルワールドへ。 悩み多きこのせかいへ。 わたしたちはいっしょに、これからもずっと生きていくのだ。 世界は、そう、すこしでも美しくなければ。 ![]() |











.gif)
.gif)